アルミ板の切断方法と使用機械や工具|個人やDIYで行うには?
アルミは柔らかく延びやすいため切削や切断、曲げや穴あけなどを行いやすく、またその軽量さや強度からさまざまな製品や部品などに使用されています。
この記事では、そんなアルミの加工のひとつ、切断について、基本情報をまとめました。
目次
アルミの特徴
冒頭でも触れましたが、アルミはさまざまな特徴を持ちます。
アルミの特徴 | |
軽量 | ・比重が2.7で鉄の7.8や銅の8.9と比較すると約1/3 ・一般的な金属の中では比重が1.7のマグネシウムに次いで軽量 |
非磁性体 | ・磁気を帯びない非磁性体 ・同じ非磁性体の金や銀、銅などと比較して安価かつ流通量が多い ・電子医療機器やメカトロニクス機器などで使用されている |
耐食性が高い | ・空気中で酸素と結合して表面に被膜を生成する ・錆や腐食が発生しやすい屋外で使用される製品や部品などに適している |
溶解性が高い | ・融点が約660度と比較的低い ・酸化被膜の融点は約2000度のため溶接は難しいとされている |
加工性が高い | ・柔らかく延びやすいため切削や切断、曲げや穴あけなどを行いやすい |
導電性が高い | ・銅に次いで電気を通しやすい ・比較的安価なため、電線、またエネルギーやエレクトロニクスの分野で使用されている |
熱伝導率が高い | ・熱伝導率が高く、これは鉄の約3倍 ・熱しやすく冷めやすい性質から、冷暖房装置やエンジン部品、ヒートシンクや放熱フィンなどに使用されている |
反射性が高い | ・熱や光を効果的に反射するため照明器具や暖房器具の反射板などに使用されている ・赤外線や紫外線、電磁波なども効果的に反射する |
アルミ板を切断する機械・工具と方法
アルミ板の切断は、さまざまな機械また工具で行うことができます。
- ディスクグラインダー(サンダー)
- ジグソー
- コンターマシン
- 丸鋸(チップソー)
ディスクグラインダー(サンダー)
高速回転する砥石で、切断はもちろん、削ったり磨いたりすることのできる工具です。
なお、アルミ板を切断する際には、その名の通り切断砥石を取り付けて行います。
高速回転により大きな力が加わるため、アルミ板は万力などでクランプして切断する必要があります。
切断する際には、高速回転する砥石部分がむき出しになっている点や、バリが発生する点などに注意が必要です。
ジグソー
のこぎり刃を上下させて、切断を行う工具です。
いわゆる電動のこぎりに分類される工具になります。
適切な刃を取り付けて、本体がぶれないよう、上から押さえつけながらアルミ板を切断します。
ジグソーは、直線はもちろん、曲線の切断を行うことができる点が特徴です。
また、あらかじめドリルなどで穴をあけておくことで、くりぬくように切断を行うこともできます。
なお、似た丸鋸と比較すると切断に時間がかかる点や、先ほどのディスクグラインダー同様バリが発生するためこれを除去しなければならない点には注意が必要です。
コンターマシン(バンドソー)
のこぎり刃が付いた輪状の工具、いわゆる帯鋸を高速回転させることで、切断を行う機械です。
垂直方向に固定した刃に対しアルミ板を動かしながら切断する縦型バンドソー、アルミ板を固定して水平方向に刃を上から下におろすことで切断する横型バンドソーがあります。
縦型バンドソーは汎用性が高く、曲面の切断も行うことが可能です。
横型バンドソーについても、アルミ板を固定することからまっすぐに切断することができます。
ちなみに、パイプなどの切断も可能で、バリが発生しにくい特徴も持ちます。
丸鋸(チップソー)
原理はディスクグラインダーと同じで、円状の刃を高速回転させて、金属を切断する工具になります。
丸鋸は木材を切断するもののイメージが一般的ですが、これは刃先にチップが取り付けられ、アルミ板をはじめとした金属の切断に使用される丸鋸を指します。
アルミ板の切断においては、厚みなどに合わせてチップソーを選び、しっかりクランプしたうえで行います。
アルミ板はもちろん、パイプの切断などに使用されることも多いです。
なお、高速回転となるため火花が発生しやすかったり音が大きかったりとデメリットもありますが、切断スピードが速いことや仕上がりがきれいなことはメリットです。
アルミ板の切断を個人やDIYで行う方法
アルミ板の切断は、個人やDIYで行うことも可能です。
先ほどいくつかの機械や工具を使用する方法について触れましたが、その中でもディスクグラインダーやジグソーなどはホームセンターでも比較的手に入れやすいです。
また、ホームセンターによってはレンタルを行っているところもあるため、これを利用することで個人やDIYでもアルミ板の切断を行うことは可能です。
しかし、厚みが薄いアルミ板であれば、そもそも上記のような機械や工具を使用することなく、カッターナイフでも切断することができます。
この場合、一度で切断しようするのではなく、複数回、また表裏に切り込みを入れます。
そのうえで、表裏に少しずつ折り曲げます。
そうすると、割れるように、アルミ板を切断することができます。
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