深穴加工の依頼・外注方法や業者の選び方について

「穴径や素材が問題で、深穴加工を断られた」「深穴加工を依頼したいけど、どこに相談すれば良いかわからない」

深穴加工の依頼方法について、このようなお悩みをお持ちではありませんか。

依頼方法にはいくつか種類があります。せっかく依頼するなら、ピッタリの方法で加工業者を見つけて、仕事をスムーズに進めたいですよね。

本記事では、深穴加工の依頼方法やメリット・デメリット、依頼の際の注意点などを解説しています。ぜひご参考にしてみてください。

深穴加工の依頼方法について Request

深穴加工の依頼は、
見積もり依頼からはじまります。
その依頼方法は、
以下の3つに大きくわけられます。
各々の加工業者に個別依頼
もっとも一般的な依頼方法は、加工業者に個別依頼する方法です。なかでも代表的なのが、既存の取引先に依頼することでしょう。

その他だと、紹介してもらったり、インターネットで探したりする方法もあります。

この場合、ホームページがある加工業者なら見積りフォームを用意しているところが多いです。もちろん電話での問い合わせもできます。近場なら直接足を運んで話を聞いてもらうことも可能です。

近年、深穴加工の需要は増加傾向にあります。そのため、根気よく探せばきっとマッチする加工業者を見つけられるでしょう。
ワンストップサービスの加工業者に依頼
ワンストップサービスを提供している加工業者に依頼する方法もあります。ワンストップサービスとは、複数の窓口をひとつにまとめているサービスのことです。要するに、商社という立場です。

加工業者それぞれは、複数の窓口にあたります。ワンストップサービスの加工業者は、独自のネットワークを駆使してマッチする加工業者を探し、依頼してくれます。

そのため、加工業者を探す手間を省きたい場合や、マッチする加工業者を見極めるのが難しい場合に有効です。また、基本的に部品製作をする際は深穴加工だけでは済まず、他に切削加工などを伴うことからも、この依頼方法は有効と言えるでしょう。
複数の加工業者に一括依頼
最後に紹介する方法は、複数の加工業者に一括依頼する方法です。これは、一括で見積りが取れるWEBサービスがあるので、それを利用する方法になります。

当社では、部品製作に特化したマッチングサイト「Jig Match(ジグマッチ)」を運営しています。図面を掲載すれば、全国の加工業者から見積りを取ることが可能です。

このようなサービスは、基本的には見積りのなかから条件の良い加工業者を選定するだけですので、加工業者を探す必要もなければ、不透明な提携先に依頼される心配もありません。頼みに行くのではなく、加工業者からお願いされる新しいスタイルの方法です。図面を見て対応できると判断した加工業者のみを相手にするため、話もスムーズに進みます。

深穴加工の依頼方法ごとの
メリット・デメリット Advantages and Disadvantages

依頼方法
メリット
デメリット
各々の加工業者に個別依頼
・すべての加工業者にアプローチできる
・図面がなくても対応してもらえるところがある
・直接取引のためコストが比較的安い
・マッチする加工業者を探すのに手間がかかる
・相見積もりのために、同じ話を複数業者にしなければならない
・話を持っていっても断られることがある
ワンストップサービスの加工業者に依頼
・加工業者を探す手間が省ける
・マッチする提携先の加工業者に依頼してもらえる
・対応する相手を絞ることができる
・提携先の加工業者を選べない
・依頼内容が提携先に正しく伝わらない可能性がある
・中間マージンでコストが高くなりやすい
複数の加工業者に一括依頼
・図面をアップロードするだけで良い
・全国の加工業者から見積もりが取れる
・あらかじめ依頼内容を理解してもらえるため話が早い
・トラブルが発生しても、運営会社が間に入っているため安心
・必ず図面が必要
・基本的に見積もりは受け身で待つ
・登録している加工業者しかアプローチできない

深穴加工の依頼方法を決める際の
3つのチェックポイント Checkpoint

メリット・デメリットがわかったところで、
深穴加工の依頼方法を決める際の
チェックポイントをまとめます。
おもなチェックポイントは、以下の3点です。
選択肢
1つめのチェックポイントは選択肢です。アプローチできる加工業者の数が多いほど、より良い加工業者に依頼できる可能性が高まります。

選択肢の多さを重視するならば、加工業者に個別依頼するのが一番です。逆に選択肢が多すぎてよくわからない場合は、ワンストップサービスの加工業者がおすすめです。

複数の加工業者に一括依頼できるJig Matchは、その点バランスが良いです。多数の加工業者が登録していて、そのなかから見積りが取れたところを選べるため、選択肢のクオリティも保証されると言えるでしょう。
手間
2つめのチェックポイントは手間です。選択肢が多いほど複数の加工業者を相手にするため、コミュニケーションや直接足を運ぶなどの手間が増えます。

手間を極力減らしたいなら、ワンストップサービスの加工業者におまかせするのが良いでしょう。加工業者への個別依頼は、一番手間がかかります。

もっともバランスが良いのは、複数の加工業者に一括依頼できるJig Matchです。Jig Matchなら加工業者と直接できるメッセージ機能に加え、PDFやDXFでの図面の送受信機能などもあり、スピーディーなコミュニケーションが可能です。また、インターネット上で取引できるため、もちろん直接足を運ぶなどの必要もありません。
コスト
3つめのチェックポイントはコストです。コストは総合的に考える必要があります。

加工コストだけを考えるなら、直接取引できる加工業者への個別依頼が比較的安いでしょう。しかし、加工にたどり着くまでにはコミュニケーションや直接足を運ぶ必要があるなど、対応コストが高くなりがちです。

ワンストップサービスの加工業者は、相手が絞られるため対応コストは最低限で済みますが、中間マージンがあるため加工コストは高くなります。

その点、複数の加工業者に一括依頼できるJig Matchなら、インターネット上で取引できるため対応コストも比較的抑えられて、加工コストもマージンがわずか5%となっておりますので最低限で済ませられます。

深穴加工を依頼する際の注意点 Important points

深穴加工を依頼する際は、
どのような依頼方法であっても共通する
注意点があります。
注意点を心がけることによって、
見積もりはより安くなるでしょう。
おもな注意点は、以下の3点です。
依頼内容を明確にする
依頼内容を明確にすればするほど、安い見積りになりやすいです。依頼内容が大雑把な場合、作業工程が見えにくいため、余裕をもたせた高い見積りになりがちです。

図面をできるかぎり詳細にするなど、コミュニケーションなどの対応コストがかからない依頼をするようにしましょう。加工業者に手間がかからなければ、そのぶん見積りも安くなります。

また、深穴加工含め穴加工は、指示を図面に書くとき、穴径であれば5キリやΦ5などとすることが一般的です。しかし、5キリは5mmの直系のドリルなどの工具を使って加工すること、Φ5はできあがりの穴径を5mmに加工することと、厳密に意味は異なります。そのため、公差が求められている場合は別ものとなってしまいます。

あらかじめ図面を詳細にする、また加工業者に伝えるといったことは、修正のリスクの回避になり、余計にコストがかかるといったことを防ぐことにもなります。
加工しやすい設計にする
加工しやすい設計だと、見積りは安くなります。工程が少なくできたり削る量を少なくできたりすると、工数を削減できるからです。

この点において、深穴加工では公差に注目することが例としてあげられます。

深穴加工で使われるドリルなどの工具は長いです。そのため、貫通穴の加工を行う場合、途中で曲がってしまい、入側より出側の精度は悪くなります。よって、入側と出側で同じ公差を求められている場合、ドリルでの下穴加工とリーマでの仕上げ加工を要します。

しかし、出側の公差を入側の公差ほど求めないのであれば、緩めることでドリルでの下穴加工だけで済む場合もあります。その結果、リーマでの仕上げ加工が不要になり、そのぶんコストも時間も節約できることになります。
加工業者の得意分野を把握する
加工業者にはそれぞれ得意分野と不得意分野があります。

大量生産が得意な加工業者に難加工のものを一品頼んでも、いい顔はされないでしょう。とくに加工業者に個別依頼する場合は、得意分野を把握して依頼することが見積りを安くするポイントです。

とくに深穴加工においては、大きく3種類の方法があり、それぞれに対応できる穴径や材質などが異なります。

・ガンドリル加工
→穴径Φ1~25程度の小径を加工でき、高硬度の素材も加工できる。
・BTA加工
→穴径Φ25~75程度の中~大径を加工でき、高精度できれいな内面に加工できる。
・放電加工
→穴径Φ0.1以下の加工が可能で、導電性のある素材の加工が可能。

深穴加工を依頼するなら
Jig Matchおすすめ!

Jig Matchは、株式会社大成が運営する、図面を用いて作られるモノを製作してほしい人と製作したい人をつなぐ、部品製作に特化したマッチングサイトです。
製作依頼者様は、製作してほしいモノの図面を掲載することで、見積り回答のあった加工業者を比較検討して、仕事を依頼することができます。
加工業者様は、製作依頼者が掲載した図面を選択して、自由に見積り提案できて仕事の受注をすることができます。

Jig Matchでは、深穴加工に対応可能な加工業者が、全国に600会員登録しています。それらの会員に対して、手軽に見積り依頼をすることが可能です。
※2023年8月時点の情報です。

Jig Matchが選ばれる理由 Checkpoint

図面を掲載するだけで
見積りを取れる
Jig Matchには多数の加工業者が登録しているので、製作を依頼したい図面を掲載するだけで、見積りを複数取ることができます!
また、インターネット上で見積り依頼ができるので、非常にスピーディーです!
自社や既存の取引先で
加工できないものも依頼できる
Jig Matchには、様々な加工方法・材質・サイズに対応できる加工業者が登録しているので、希望の依頼先が見つかります!
自社で加工業者を
探す必要がない
Jig Matchには全国多数の加工業者が登録していて、自社で加工業者を探す必要がないので、その分コスト・時間を節約することができます!

料金 Price

登録料0円/年会費0円            
登録料・年会費無料!
サイトの使用料として取引額の5%を頂戴しております。

深穴加工の案件実績 Request record

深穴加工の基礎知識 Basic knowledge

深穴加工は、穴径の10倍以上の深い穴をあける加工です。ロングドリルを使うことで旋盤でも対応できますが、これは特別な仕様ではないため切り屑の排出や直進性に不安が残る方法になります。それらの不安を解消できるのが、ガンドリル加工やBTA(ボーリング・トレパン)加工です。これらは、穴をあける際に切削油を送ることで切り屑の排出をスムーズにし、また干渉を抑えることで直進性を保ちつつきれいな内面に加工することを可能としています。対応している材質は鉄や銅、アルミやステンレス、難削材などがあげられます。Φ0.1などの微細な穴径は難しいですが、この場合は放電加工であれば対応が可能です。放電加工は電気のエネルギーを使うため、導電性のある材質に対応していて、硬度を気にする必要がない特徴も持ちます。深穴加工は、自動車部品の製造をはじめ医療機器や手術器具の製造など、幅広く採用されています。
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