アルミニウムのレーザー加工の種類と方法|難しい理由と加工できるアルミニウムの種類

  • 投稿日:2024年3月27日(水曜日)
アルミニウムのレーザー加工の種類と方法|難しい理由と加工できるアルミニウムの種類

一般的に、アルミニウムはレーザー加工が難しいとされています。
この理由は、主にアルミニウムの特徴のひとつ反射性にあります。
とはいえ、決してできないわけではありません。
この記事では、そんなアルミニウムのレーザー加工の種類や方法、難しい理由や加工できるアルミニウムの種類について解説します。

アルミニウムのレーザー加工2つの方法

レーザー加工の方法は、加工機の種類によって異なります。
アルミニウムのレーザー加工においては、CO2レーザー加工機とファイバーレーザー加工機を使用することが一般的です。

CO2レーザー加工

CO2レーザー加工機は、その名の通り炭酸ガスを媒質にした種類です。
炭酸ガスを充填した発振器の中でレーザー光を励起させて、ミラーに反射させて加工ヘッドに伝送します。
このレーザー光を出力して照射することで、材料を加工します。
そんなCO2レーザー加工機は、非金属材料に広く使用されていますが、アルミニウムのような金属材料にも使用することができます。

なお、この方法でアルミニウムをレーザー加工すると、切断面にギザギザの筋が入ります。
そのため、表面処理などを必要とする場合があります。
また、この方法では一般的に、アルミニウムの板厚はt0.1mm~t6.0mm程度までとされています。

ファイバーレーザー加工

ファイバーレーザー加工機は、こちらも名前からわかるように、光ファイバーを使用した種類です。
複数の発振器から出力されるレーザー光をひとつにまとめて加工ヘッドに伝送して、これを照射することで材料を加工します。

小さい面積にレーザー光を集束することができるため高エネルギーとなり、加工スピードが速い特徴を持ちます。
また、エネルギー効率がCO2レーザー加工機と比較して約3倍と言われているためコストパフォーマンスに優れていることに加え、切断面もきれいに仕上げることができる点も特徴です。
ちなみにこの方法では、アルミニウムの板厚はt10.0mm程度までとされています。

アルミニウムは特徴によりレーザー加工が難しい

冒頭でも触れたように、一般的にアルミニウムのレーザー加工は難しいとされています。
その理由は、アルミニウムの持つ特徴である、反射性と熱伝導率の高さにあります。

反射性が高い

アルミニウムは反射性が高い特徴を持ちます。
光や熱はもちろん赤外線や紫外線、そしてレーザー光も例外ではなく、反射します。
これにより、アルミニウムのレーザー加工においては、レーザー光を跳ね返すことで加工機にダメージを与える恐れがあるのです。
中には、上記のように反射したレーザー光を、遮断する機能を持つ加工機もあります。
そのため、加工を依頼する際、また加工する際には、加工機をあらかじめ確認しておくことが重要です。

熱伝導率が高い

アルミニウムは、熱伝導率が高い特徴も持ちます。
これは熱しやすく冷めやすいことを指します。
そのため、レーザー加工を行っている中で、アルミニウムが溶解して、品質が悪くなる恐れもあります。

このように、アルミニウムのレーザー加工は、アルミニウムが持つ特徴が理由で、一般的に難しいとされています。

レーザー加工できる代表的なアルミニウムの種類

アルミニウムは、大きく純アルミと、マグネシウムや銅などが添加されたアルミ合金に分類されます。
さらにその中で、A2017やA5052、A1050といったように、アルファベットのAと4桁の数字で分類され、それぞれ持つ特徴が異なります。
なお、先ほど触れたように、もともとアルミニウムの持つ反射性が高いなどの特徴から、表面が鏡面のような状態のものは向いておらず、レーザー加工で主に使用されるのは上記であげた3種類になります。

A2017

A2017はアルミ合金に分類され、いわゆるジュラルミンと呼ばれる種類になります。
アルミニウムにマグネシウムや銅などが添加されて、軽いうえ強度を持つことが特徴です。
また、あまり溶接性は優れないものの、切削性は優れます。
そのため、機械や航空機の部品、また名前からもわかるようにジュラルミンケースなどに使用されます。

A5052

アルミ合金に分類され、その中でも代表的な種類になります。
主に、アルミニウムにマグネシウムやクロムが添加された種類です。
強度や切削性、また耐食性や溶接性と、バランスが取れた種類になります。
また、流通量も多いため、幅広い分野の部品などに使用されます。

A1050

アルミニウムの純度が99.5%以上の、純アルミに分類される種類になります。
強度は優れないものの柔らかいため曲げやすい、何も添加されていないため耐食性に優れるといったように、もともとのアルミニウムの特徴が顕著に表れています。
用途としては、日用品や装飾品などがあげられます。

まとめ|部品製作のことならJig Match

この記事では、アルミニウムのレーザー加工について解説してきました。
一般的に、アルミニウムのレーザー加工は難しいとされているため、依頼する際や実際に行う際には注意が必要となります。

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