金属加工とは?加工の種類や方法・選び方のポイントを紹介!

  • 投稿日:2023年9月12日(火曜日)
金属加工とは?加工の種類や方法・選び方のポイントを紹介!

金属加工は、現代のものづくりで欠かせない、その名の通り金属を加工する技術です。
この記事ではそんな金属加工について、種類や選び方のポイントなどについて解説します。

金属加工とは

金属は、材料の時点ではブロックや板、棒といった形状で、また状態もそのままです。
金属加工とは、そこから製品や部品を製作するために、金属に対して行うさまざまな加工全般を指します。
そしてこの金属加工は、自動車や家電、医療機器や調理器具など、多くのものに用いられています。

しかし、一口に金属加工といっても、その種類は非常に多いです。

金属加工の種類

大きくは金属の形状を変える加工と金属の性質を変える加工に分類されますが、そこからさらに細分化されます。

金属の形状を変える加工

金属の形状を変える加工はその名の通り形を変えたり、さらには強度を上げたりすることができます。
種類は以下の3つです。

  • 除去加工
  • 付加加工
  • 成形加工

除去加工

除去加工とは、金属の不要な部分を削り取る加工です。

刃物を使う旋盤やフライス、マシニングなどでの切削加工が代表的です。
また、代表的な除去加工としては、研削盤で表面をわずかに削り取る、研削加工もあげられます。

ちなみに、上記は機械的除去加工と呼ばれますが、熱を使う方法もあります。
それが、放電加工やレーザー加工といった熱的除去加工です。
硬い金属の場合やより精度を求める場合に用いられます。

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付加加工

付加加工とは、金属に他の材料を付け加える加工です。
溶接や接着といった接合や、最近では3Dプリンターによる積層造形もあげられます。

付加加工は、溶接を例にあげると、低コストかつ短時間で済むことがメリットとしてあげられます。
反面、溶接部分がもろくなるといったデメリットもあります。

成形加工

成形加工とは、他の材料を付け加えることなく、圧力や熱を利用して、金属を変形させる加工です。
除去加工と比べて、削り屑が出ず、無駄がなく生産性に優れているという特徴を持ちます。
また、変形させることで金属が持つ硬化という性質により、強度を向上させることも可能です。

具体的な種類としては、金属を溶かして型に流し込んで固める鋳造や、叩くなどの圧力で成形する鍛造などがあります。
また、ダイスと呼ばれる工具を押し当てて成形する転造や、金型を押し当ててせん断したり曲げたりするプレス、製缶板金などもあります。

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金属の性質を変える加工

金属の性質を変える加工は、金属の内部の組織を変えて硬さや粘り強さを高めたり、表面を他の金属の膜で覆い、さびを防止したりすることができます。
種類は以下の2つです。

  • 熱処理
  • 表面処理

熱処理

熱処理とは、金属に加熱と冷却を加えることで硬さや粘り強さを向上させる、性質を変化させる処理です。

一般的に知られているのが、焼き入れと焼き戻しです。
金属は、焼き入れによって加熱することで硬さが向上します。
しかし、硬いだけではもろいため、焼き戻しによって冷却します。
これによって粘り強さを向上させられて、強度を上げることが可能となります。

なお、熱処理には他にも焼きなましや焼きならしもあります。
どのような組み合わせで熱処理をするかで、金属の硬さと粘り強さのバランスが変わります。

▼熱処理についての紹介記事
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表面処理

表面処理とは、金属の表面に特殊な処理を行うことで、金属自体が持つ性質とは別の性質を持たせる処理です。
持たせられる性質は、見た目の改善はもちろん、防錆や耐食性、耐摩耗性や耐衝撃性など、表面処理の種類によってさまざまです。

代表的な表面処理としてはメッキ処理があげられ、これはニッケルやクロムなどで、主に防錆や防食性の向上を目的に行われます。
その他、化学反応を利用したアルマイトや化成処理、さらに研磨なんかも表面処理の種類のひとつです。

▼表面処理についての紹介記事
表面処理の種類ごとに用途、目的、加工方法、適した材質などを紹介

金属加工の選び方のポイント

金属加工は非常に多くの種類があります。
そのため製品や部品を製作する際は、どの種類を選ぶかしっかり検討する必要があります。
選び方のポイントは以下の3つです。

①種類の特徴を知る

金属加工の種類は非常に多く、それぞれ特徴も異なります。
具体的には、対応できる材料の種類や精度、コストやかかる時間などです。
同じ製品や部品を製作する場合でも、金属加工の種類によって、コストが高くなったり時間がかかったりしてしまうこともあります。
そのため、金属加工の種類の特徴を知ることは大切です。

②過去の実績を調べる

製作する製品や部品が、以前取り扱ったことがある、ということは意外と多いです。
また、以前似たものを取り扱ったことがある、ということもあるでしょう。
そのため、過去の実績を調べることも大切です。
これにより、どの種類を選んだのかがわかります。
また、そのときのコストやかかった時間などもわかれば、参考にすることができます。

③選ぶことのできる種類を知る

そもそも選ぶことのできる種類を知ることも大切です。
ベストな種類がわかっても、そもそもその金属加工が自社でできなかったり、外注先でできなかったりする場合もあります。
そのため、これは①とあわせてしっかりと知っておくことが大切です。

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